【モルモットを飼いたい方へ】

 
素敵なモルモットをご家庭にお迎えしたいと思った方も多いかもしれません。しかし、モルモットは寿命が約8年とネズミの仲間の中でも比較的長い動物です。モルモットが長く幸せに暮らせる環境を整えられるか、飼う前にしっかりと考えましょう!

実はネズミの中でも長生き

【飼う前に確認すること】

 

最期の時まで飼育する覚悟はありますか?

モルモットは人間に比較的馴れやすい動物ですが、性格によっては馴れづらい個体もいます。そういった個々の性格を尊重して受け入れられますか?
また、78年生きる動物で高齢になるのに伴い様々なケアが必要となる場合があります。
「飼うのが大変だったからやめたい」なんて言語道断です。
※生物園では生体の引き取りは行っていません。
 

アレルギーチェック

モルモットの毛やその餌である牧草、床材の材質などでアレルギーを発症する可能性があります。
これらにアレルギーが無いことを事前に確認しておきましょう。
 

動物病院

自宅から通える範囲にモルモットを診察してくれる動物病院があるか、事前に確認しておきましょう。
犬猫以外の動物の場合、診察可能な動物が限られる可能性があります。
 

飼育にかかる費用

生体、ケージなど最初に購入するものだけではなく、飼い続けていく間にかかるコストはたくさんあります。しっかり考えておきましょう。
・餌、床材
・冷暖房の光熱費
・治療費…etc

【多頭飼育は慎重に】

 
「1頭で飼うのはかわいそう」そんな声をたびたび耳にしますが、飼い主さんが愛情を持って接していれば決してそんなことはありません。むしろ、多頭飼育よりも人に馴れやすくなります。それでも多頭飼育をしたいという方は以下の点を予め知った上で、すべてのモルモットが快適に暮らせるような飼育を行ってください。
 

オスの多頭飼育

オス同士は成長すると縄張り意識がうまれ、大きなケンカが起こりますので多頭飼育は避けましょう。
 

メスの多頭飼育

メスは基本的には多頭飼育が可能ですが、相性によってケンカしてしまうことがあります。その場合は別々で飼育する必要があります。
 

モルモットを繁殖させる場合

モルモットは一度の出産で1~5頭(平均3頭)産まれます。オスとメスを同居させる時は繁殖するときのみにして、普段は別々で飼育しましょう。
また離乳が済んだら母親と子どももオスとメスで分けましょう。

多頭飼育はいろいろなケースを想定した上で、慎重に行ってください。

 

生まれたすべての子どもたちも最後まで責任を持てるような場合のみ繁殖させましょう


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【飼育に必要な物】

飼育環境

飼育環境は以下のような温湿度が望ましいです。
気温:1824
湿度:4060%(梅雨は湿度が上がりすぎないように注意)
※ヒトも快適に過ごせるような環境を好みます。
※飼い主が外出時する時も飼育環境の冷暖房は必須です。
 

ケージ

・大きさは幅60㎝前後、奥行40㎝前後、高さ25㎝以上のもの。
・すのこや金網が付属していても、隙間が大きいものは足が挟まってケガの原因となることがあります。・置き場所は温度が安定しない直射日光を避けてください。
・人が常に出入りするような場所や、テレビの音などから離した、静かな場所に設置してください。
 

ケージのレイアウトイメージ

隠れ家

・ケージの中には小屋などの隠れ家になるような場所を入れて、中に入って落ち着けるようにしましょう。
 

水入れ

・皿ではなくひっくり返す心配のないボトル式のものを使用しましょう。毎日新鮮なものに取り換えます。
 

床材

さまざまな種類がありますが、それぞれにメリットデメリットがあります。飼い主さんの管理のしやすさやモルモットとの相性を考えて選択しましょう。
※タオルは爪をひっかけてしまったり、伸びた糸が足や指に絡まったりケガの原因となることがあるので、おすすめしません。

木製チップ・ペレット

・保温性や吸湿性に優れているのが特徴です。素材となる木の種類によってはアレルギーの原因となる注意が必要です。
・モルモットが動き回る際にケージの周りに床材がこぼれてしまうことも
 

新聞紙やペットシーツ

・吸湿性に優れ、交換が簡単。
・モルモットがかじって食べてしまうこともあるので、その場合はすぐ使用をやめてください。


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【用意する餌】

 

①牧草

モルモットの主食です。モルモットは一生歯が伸び続けるので、硬い牧草をかじることによって歯を適切な長さに保ちます。
 

②ペレット

モルモットは体内でビタミンCを合成できません。モルモット専用のペレットにはビタミンが添加されているので欠乏症防止のために与えましょう。
 

③野菜・果物

主食ではなく補食(おやつ)として与え、量は少量にします。こればかり与えてしまうと、お腹の調子を崩したり、歯が伸びすぎるなど健康を損なう原因となります。
※タマネギ、ニラ、ニンニク、アボカドなどは少量でも中毒を起こし、命にかかわります。絶対に与えないでください。
 

④野草

タンポポやオオバコ、ナズナなどの野草はエサとして与えることができます。よく洗ってから与えます。

 
 

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【毎日の飼育】

 

こまめに掃除

・モルモットは基本的にトイレを覚えません。排泄物の量はかなり多いのでケージ内はすぐに汚れます。
・汚れたままだと病気の原因となるので毎日床材を交換しましょう。
月に一度はケージ全体を洗いましょう。
 

ブラッシング

コミュニケーションも兼ねて、定期的にブラッシングをしましょう。
特に長毛種はブラッシングをしないと毛玉ができてしまいます。
汚れたりすると皮膚炎の原因となるので注意が必要です。
 

爪切り

23週間に1度は爪を切りましょう。伸びすぎてしまうとモルモット・飼い主双方のケガの原因にもなります。自分で切るのが難しい場合には動物病院やペットショップにお願いしましょう。

体重測定

月に一度は体重測定をして、飼っている個体の平均体重を把握しておきましょう。モルモットの平均体重は7001200ℊ位と、非常にバラつきがあります。飼っている個体の平均体重を把握しておくことは、体調不良の早期発見につながります。

【最後に】

 
モルモットはいろいろな鳴き声や仕草でわたしたちを楽しませてくれます。彼らにとっても一生が素晴らしいものであるように、最期まで責任を持ち、愛情をこめて大切にお世話してあげましょう。


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