種名 タイリクバラタナゴ
学名 Rhodeus ocellatus ocellatus
タナゴはコイ科の淡水魚で、昔は身近な池や小川にたくさん棲んでいました。
しかし、最近では生息数が激減して、日本にいる約15種類のタナゴのうち、ニッポンバラタナゴや天然記念物のミヤコタナゴなど4種が「ごく近い将来における絶滅の危険性が極めて高い種」に指定されました。また、ゼニタナゴなどその他の6種もそれに準ずる絶滅危惧種になっています。
タナゴの繁殖方法は独特で、卵を淡水性の二枚貝の殻の中に産みつけ、その中でふ化して稚魚になるまで外敵から守ってもらうという習性があります。
一方、貝の方も幼生のときヨシノボリやドジョウ等の魚に付着し、養分をもらって育ちます。水路のコンクリート化や水質汚染等により、二枚貝が減少したためタナゴも減ってしまいました。
ブラックバス等の放流による食害も問題になっています。
豊かな自然環境の中で、多様な生き物が関わり合いながら共存してこそ生態系のバランスも保たれるのだといえるでしょう。