解説員のひとりごと
2024年1月「富山県でむしとり」
まだ夏の暑さが残る9月末、富山県に昆虫観察に行きました。蚊の猛攻に耐えつつ、山の斜面にあるマツの朽ちた木を目指して突撃しました。目的だったオオゴキブリを見つけることはできたものの、1つの朽木に1匹と、群れで生きる生きものとは思えない結果に。場所を変えようと移動中に良さそうな朽木を見つけ、探してみるとなんとコカブトムシが身を潜めていました。思わぬ発見に喜びながらその日は山を降りました。コカブトムシは全国に分布はしているものの個体密度が低く、なかなか見つからない種類です。名前が似ているカブトムシは一般的に樹液に集まりますが、コカブトムシは肉食性で、ミミズや小動物の死骸等の肉を食べます。そのため、口の形状も異なります。生きものの種類による体の作りの違いを観察するのも楽しいですよ。
解説員 じつやま だいき
コカブトムシの口(拡大)
カブトムシの口(拡大)